第6章 漆黒の闇から誕生、闇の帝王アスモデウス
天使・ジスが天界に向かったのを見計らったかのように、第一家臣の体を使って闇の帝王アスモデウスは動き出す。
第一家臣(アスモデウス):「王、少しはお休み下さい。ジス様が戻るまでは、姫の容態が急変することはないと思います。」
イスベル王:「それは分からぬ。天界に戻りたがっておると言っていたではないか。」
神官:「神とジス様がお話されてからようやく受け入れが始まりますので、それまでは大丈夫です。」
イスベル王:「魂はそうでも肉体が持たぬではないか・・・・。」
確かに、トーコ姫の体は事故により深手をおってそこから腐敗を始めていた。
天使・ジスの力でようやく抑えていたが、彼が天界に向かったことで神官たちが数人かかって必死に腐敗の進み止めていた。
神官:「我々の力では進みを完全には止めれません。進行を幾分か遅くするだけで。」
イスベル王:「肉体が朽ちてしまっては魂が戻る場所がなくなってしまう。」
神官:「肉体の腐敗が早いので神も蘇生を粉まれている・・・。それも考えられます。ただ・・・」
第一家臣(アスモデウス):「ただ、なんでしょう?」
内心、アスモデウスは自分の存在が知られてるのではないかと不安になる。
力は抑えていると自分では思っているが・・・。
イスベル王:「なにか手だてがあるのなら教えてください。姫を助けれるのであれば、天にも背く覚悟です。」
神官:「王の気持ちが痛いほどわかるので、お伝えするか悩んでおります。」
第一家臣(アスモデウス):「方法があるのですか?あるのでしたら教えてください。」
神官:「家臣の方がお力を貸していただけるのであれば.......」
思いのほか、あまりに簡単に事が進むのでアスモデウスは神官を怪しんだ。
第一家臣(アスモデウス):「力を貸すのは構いませんが、親友殿はどうして神に背く好意に加担するのですか?ジス様はあれほど反対されていました。王のお気持ちも理解された上で、背くことでどのような事が起こるか理解されているからこそ。なのにあなたはなぜ?」
神官:「そうですよね.......。神官でありながら不届きな事をしようとしてます。私も大切な人を亡くして髪にお願いした事があります、故に王の気持ちが痛いほど理解できて方法があるのなら試してみたいと思ったのです。」