第6章 漆黒の闇から誕生、闇の帝王アスモデウス
真壁とドラゴニアが1つの魂に戻り、闇の帝王が誕生した。
その名前をアスモデウスという。
ただ、実態はないため仮宿の器にイスベル王の第1家臣の魂とすり変わった。
神の加護のあるトーコ姫に入るには、イスベル王を操らないといけない。
その為に真壁の計算高く、根回しの速さが役に立つ。
アスモデウスは計画を立てイスベル王の信頼を勝ち取り、何かあれば絶対に第1家臣に相談するようになっていた。
前の世界ではゆりが先に亡くなっているのに、この世界では真壁が先に来ておりドラゴニアと出会いアスモデウスになっていた。
時空の歪みがどこかで起こり始めた矢先に、トーコ姫は不慮の事故で意識不明で生死をさまようことになる。
そして、神官や天使・ジスに転生蘇生を願い出るイスベル王。
だが、魂が天界に帰ることを望んでいる限り器だけになる。転生蘇生をかけると本来、魂の相棒【所謂、ソウルメイト】が転生召喚されるのだが、肉体だけの場合は転生召喚されず、魂の入れ替えをしてしまう。魂が天界に向かう→肉体は朽ちるのが自然の摂理。
それに反することを行なう→闇の力が使われ、戻る場所を失った魂は消滅する。
未だかつてこの方法を行ったものがいないので、魂がどうなるかは未知数ではあった。
天使・ジス:「イスベル王、すぐという訳にはいきませんが、トーコ姫は必ず戻られます。転生蘇生は考え直してください。」
第1家臣(アスモデウス):「ジス様、イスベル王は王妃の時も後悔をなされてます。姫まで失われては、イスベル王国の存続にも関わります。どうか、神にご助言頂けませんか?」
神官:「ジス様、神に一度現状を話して他に方法がないか聞いてまりいましょう。」
天使・ジス:「そうですね。神に御相談しご助言頂きましょう。イスベル王、2日お時間を下さいませ。天界に行って助言を受け戻ります。それからでも遅くないので。」
イスベル王:「.......。」
王は返事ができぬほど憔悴しきっていた。
第1家臣(アスモデウス):「ジス様が戻られるまで何とか王を説得致します。」
言葉ではしおらしいことを言う家臣だが、アスモデウスは天使・ジスがさるタイミングでトーコ姫の魂を消滅させ、肉体を奪う散弾でいた。