第5章 真壁の本性
俺は真壁亨。同期で出世頭と呼ばれて誰もから一目置かれていた。
そんな自分にはライバルがいた。
女のクセに、俺よりも人望もあり取引会社からの信頼も厚く、上層部からも将来を期待されていた。
誰からもアイツゆりの悪口は聞かない。
女のクセに俺よりもサバサバして、裏表なく後輩の女子の間ではファンクラブがある程騒がれている。
おっさん連中もゆりの飾らない性格なのに顔もまぁ中の上くらいで飲みに誘えば若いメンバーも連れて行くので重宝されていた。
真壁:「だいだい、俺の方が大手の企業から仕事貰ってるのにアイツばかりチヤホヤされるんだよ。ったくムカつく🤬💢」
一緒に飲んでいるのは真壁の腰巾着と言われている、係長の児玉。彼は真壁よりも年上だが、誰かのお零れをあやかるようにコバンザメの如く獲物を探していた。
児玉:「真壁さん、彼女は女性だから騒がれているんですよ。長くは続かないからそんなに焦らなくても大丈夫ですよ。」
真壁:「君にそんな事は言われなくてもわかっている。女性だからとか関係なく、目障りなんだ‼️」
児玉:「大丈夫ですよ。今回も例の会社と接点を先に持たれたのは真壁さんなので、プロジェクトリーダーは間違いなく真壁さんですよ。」
真壁:「そうだといいんだが。先方はいつもの手では通用しない外資系企業だからね。君が余分な事するから気分損ねて危うく危なかったんだからね。」
児玉:「すみません💦いつもみたいに袖の下で決まるものと思って何時もより多めに準備していたので焦って.......。」
真壁:「まぁ、僕が上手く話して御理解頂けたからいいものを。同じような事は二度としないでくれよ。」
児玉の用意した金は、以前より真壁が横領を重ねて別口座を設けてありそこから引き出した物だ。
この時、2人は何も知らずに動いていたが既に会社とは別の所からリークが入り検察が動き始めていた。
プロジェクトリーダーは真壁ではなくゆりになり、外資系企業との企画を成功させ、部長に昇格した。
そのゆりに逆恨みをした真壁は挙行手段に及び、ゆりをホームから突き落とした。
横領罪でマークされていたのを気づかずに殺人を犯し、朝早くで目撃情報が少ないかと思いきやたまたま居合わせた鉄オタの人の写真に犯行がハッキリと映っていた。