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雨上がりの空をあなたと〈進撃の巨人〉

第10章 愛してる



 どうして、わたしはまだ生きているのだろう。

 体はひどく重く、起き上がることができない。
 血を吸い尽くした泥の中に沈みながら、アリアは朦朧とする意識の中思った。それは心からの疑問だった。

 視界の半分が赤く染まっていて、耳鳴りがすぐそばにあった。










 わたしの心は決まっていた。


「わたしが打つ! だから、注射を──」


 その行動に躊躇いなどひとつもない。
 わたしは自分のために生きてみたかった。

 それこそが、本当のわたしだから。


「それを、渡してください!」
















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