第5章 ユナの過去
ソジュンの異常行動が酷くなるにつれ、ウォン達はユナを留学させ離した。
ソジュンは諦めたのか、それ以来姿を現わさなくなった。
ユナが帰国してウォンが経営する会社に勤めるようになったころ、ソジュンが行動を始める。
ソジュンは整形をして顔も声も変え、別人として生きていた。
ウォンの会社にも別人として接触をしていた。
デザインコンペの盗作事件は裏から手引きをしていた。
ユナが動くように仕向け、ユナの部下がソジュンの手下であった。
女性社員:「ユナさん、このデザインはどうですか?」
女性社員が提示してきたデザインはとても斬新で見たことがなかった。
ユナ:「これどうしたの?あなたが書いたの?」
女性社員:「はい・・・。」
女性社員は自信なさげに言う。彼女のこれまでのデザインとは違うので、本人の物なのかと正直信じられなかった。
ユナ:「時間がない中、よく書けたわね。」
ユナは疑いながらも時間がないのと他にデザインが無いこの状況では選択肢がなかった。
ユナ:「このデザインで行こう。」
女性社員:「ありがとうございます。」
この時、盗作であることはユナは知る由もなかった。
コンペでデザインが盗作であると言われ、ユナの会社は窮地に追い詰められる。
デザイン画を描いたとされる女性社員はコンペのあった日から姿を消して、全責任をユナが負うことになる。
出所の分からないデザインをコンペに使いそれが盗作と・・・。
ソジュンの愛情は憎悪に変わり、ウォン達を陥れる方向に向かった。
そんなソジュンの目にユナ以外で愛情を向けれる対象を見つけた。
それがくしくもアミだった。
ソジュンのストーキングは、コンペの時にアミを仕事仲間から紹介されて一目惚れした時から始まった。
ウォン達の信頼を落とし会社を倒産に持ち込んだことで気分を良くして、アミに出会えた運命を感じた。
元々、二重だったのを一重の切れ長の目に変えて貧弱だった体つきは見る影がないほどに鍛え上げられた。
俳優のイ・ジュンギに間違えられる程の端正な顔立ちで、女性に困ることはなかった。
裏社会に通じており今回の件は全て裏から手を回し、ウォン達を陥れるためだけに時間をかけ動いた。