第1章 冬至
イベントとか行事は大好き。
だけど最近は気づけば終わってしまっていることの方が多い。
たぶんそれだけ余裕がないということだよね。
ショック。
「あ、でも!
今日は冬至で一年で一番夜が長い日じゃないですか」
「そーねぇ」
「だから、一年で一番長く星が見える日なんです!」
「なにそれロマンチック」
「昨日アニメで言ってました」
「めちゃくちゃいいアニメじゃん」
夕方にある国民的少女のヤツ
あの子が言った名言トップ3くらいに入るのでは?!と思った。
「ね?衝撃的でした」
「そんなに?(笑)」
「はい。私、冬
というか早く日が沈むの、あんまり好きじゃないんです。
なんか寂しくて。
だけど、星が出ている時間が長いって考えると、夜が長いのも悪くないな~って!
人生変わる気がします」
「それはすごい出来事でしたネ」
黒尾さんの棒読み
ジトっと見る。
「また思ってもみないことを。
って思ってる?」
「ハイ」
「ちゃーんと思ってマース。
けどここからじゃあんまり見えなくて残念だなァ。って気持ちよ?」
「ほんとですか?」
「ホントホント。あ、今度一緒に星見に行く?」
「え!めちゃくちゃ行きたいです!」