第3章 ピンクムーン
駅に着くと、すでに自転車も準備万端の鉄朗さんがいた。
「パパぁ!」
「おーーー!子供、パパのこと迎えにきてくれたの?
今日も長靴が似合ってるな?」
「うん!」
自転車からおろすと
いつも通り、走ってパパに飛び込んで
そのままひょいっと抱え上げられる。
「あのね!ママといっしょにおむかえにきたの!」
「お疲れ様でした」
「うん。名前もお疲れ。
そっかそっか。
子供がお迎えに来てくれて、パパすごく嬉しいな~!」
「ほんとに?子供ちゃんがきてうれしい?」
「うん。ものすごーーーく嬉しい」
「どのくらい?!」
「うーーーん。子供、今日嬉しいことあった?」
「うん!」
「何があったの?」
「あのね!ゆうくんがね!子供ちゃんのこと
すきなんだって!」