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カタルシス【呪術廻戦/R18】

第4章 ※応急処置


依然として、の表情は険しく、呼吸は荒い。

そっと、の頬へ片手を添える。ぴく、との睫毛が揺れた。


「・・・ごじょう・・・・さん?」

の掠れた声が、僕の鼓膜を揺らした。

「、苦しいでしょ。大丈夫?」

力なくは額く。
嘘ばっかり。
この僕の呪力に充てられてるんだ。大丈夫な訳がない



「ねえ、」
「・・・ん?」
「・・・君を救う、なんて名目を盾に、私欲を肥やす僕を・・・君は許してくれる?」
「・・・」

はぼんやりとした表情で僕を見つめる。


「わたしは、・・・この二日間で、たくさん五条さんに救われたの。・・・身体だけじゃない。五条さんは優しさで、私の心も救ってくれたんだよ」

それは違う。僕のこれは多分、優しさなんかじゃない。

「わたしに出来る事があれば、・・・恩返しさせてほしいの」

は優しい瞳で僕を見つめる。
・・・ああ、僕はきっと。一目見たときから君のことを──…


僕はそっと、の両頬へ諸手を添えた。
そのまま、ゆっくりと上体を屈める。

距離が近まる中、は熱に浮かされた表情で僕を見上げる。きっと、意識は朦朧としていて夢現なはずだ。

「ごめんね、。これは、夢だから」

そんなずるい言葉を吐き捨てた後、僕はゆっくりとの熱い唇を塞いだ。



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