第4章 ※応急処置
「・・・ん、」
は、硬く瞳を閉ざして、僕からの口付けを享受する。
しかし、ただのロ付けでは意味が無い。
僕はの顎を掬うと、容赦なく彼女の口内へ舌をねじ込んだ。
びくりとの肩が揺れる。構わず、僕はの口内を舌で犯す。
「・・・っんぅ、・・・ぁ、」
の甘ったるい声が、互いの間から響く水音に混ざって、空気に溶ける。
の唾液を舌で掬い取り、嚥下する。少しずつの呪力に混ざった僕のそれが、体内に戻ってくる。
同時に、から溢れる呪力の量も徐々に減っていく。
「・・・ふ、ぅ、・・・・ごじょ、さ・・・」
そろそろ良いか。
仕上げに、の舌先を強く吸い上げれば、彼女の口から一際甘い声が漏れた。
「・・・ん、?」
ゆっくりと唇を離せば、は瞳から涙を一筋零した後、再び意識を手放してしまった。
しかし、先刻に比べて呼吸は落ち着いており、身体の熱も引いている彼女の様子に安堵する。
「はあ・・・、やっちゃったな」
安堵感と同時に、襲い来る背徳感。
僕は深く、深く溜息を吐きながら、の憂いが滲んだ寝顔を見下ろした。