第29章 午後11時。愛欲の奴隷*

「っ……またキュウって、なってる……出す、ね」


切羽詰まった声と一緒に欲望の昂りが私を激しく揺らしている。
そしてその部分に狙いを定めた剛直がずんッッ、と中心を穿つ。


「ぁぁぁっぁあああッ──────…っっっ」


ほぼ同時に、はぁと荒い息を付きながら、繋がったまま仰け反るようにして悦楽を解き放った。


「っ…っはッ… 真弥…っ」


っっドぷッ、熱い塊が今までにないほど膨らみ迸り、直後にびゅるびゅるびゅるびゅるッッと勢いよく子宮口を襲う。
ぴったりと入り口を封じられて、子宮にねっとりとした雄の精が存分に浴びせられてる。


「あぁっ…いッ…あ、あったか……い」



……まるで内側を力強い飛沫で叩かれるようなそれが収まると、上半身を起こして、きつく私を抱き締めてきた。


未だ奥底に擦り付けられるような感覚を感じ、愛しい人の精を身に受けた恍惚感に酔う。

琥牙も同じように感じてくれてるのか、目が合うなり優しい口付けを交わし合った。


掠れた甘え声をあげながら、それでも度重なる過ぎた快楽に堕ちきった反動か、くたりと彼の胸へ体を弛緩させる。


「…っていうか、真弥も射精するんだね」


感心したように呟く彼にぼそりと反論した。


「せーしは……出て、ない……」


んじゃ、これなんだろね、なんて言いつつ自分のお腹と腿に広がっている透明な液体を指ですくい上げてまじまじと見ようとする。


「だ、ダメっ…！ 触…嗅がないでっ」


恥ずかしさのあまり顔を背ける私に琥牙がくすりと笑った。


「今度はバスルームでしよ」


「…………」


これも朱璃様の話の通り、二度だけというわけでも無いらしい。