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オオカミ少年とおねえさん

第23章 狼の里にて 前編*



合わさっている部分から聴こえるその音も大きくなっていった。
それと同時に登りつめていく女の声も。


「っうんっんっ!…あぁっ…こ、こんな…ぁっ…あぁっ!…き、…いぃっ!」


ずちゅっずちゅっ、ずちゅっずちゅぐちゅっ。


「……おい、お前も見たいか? いい眺めだ」


「はぁ…はぁっ!…あっ!…あぁっ!…イッ!…んんっ!…っク!…っんぁっ」


繰り返し繰り返し、絶えず内への侵入を続け、巧みに深さや角度を変えるたびに、女の反応も変わる。


ぐちゅ、ぐちゅっ、ぐちぐち。 ぐちゅぐちゅぐちゅっ。


「はぁっ!んっ!……すごい…っんぅっ!…ぐっ!んんっ!…んっ……」


「フ……まともに喋れんか」


男がそこから視線を外し、初めて自身の腰を強く打ち付けた。
うグウッッ!! と、くぐもったような、床に伏せた顔から苦し気な女の声が漏れ出る。


逃げようとする女の体を引き寄せ、………それは人間同士の情交から、自分の種を放出しようとする、獣のような行為に変わる事を示していた。


「安心しろ……悋気など、口に出せん程には……たっぷり可愛がってやる」


深く覆いかぶさると、床に立てているその爪先や髪を残して、女の体は男の下に覆われて見えなくなる。

男の息が上がってきたのは激しい前後運動のためではなく、吐精に向かう高まりによるものである。
犬科の動物にみられる、亀頭球と呼ばれる根元の部位を女の体に収める行動は、そのための準備を意味していた。


「それ…はっ、あっ!…っああっああ────っ!」


嬌声というにもはばかられる、悲鳴にもすすり泣きにも似た声が女の喉から絞り出される。

それでも、男が引いた時に無意識に女の腰が上がるのは、更なる快楽を得るためか、侵入時の刺激を少しでも和らげようとしているのか、どちらかはわからない。


「こっちの女より、柔らかくよく広がる……その為にわざわざ……お前の領地を襲い、攫って娶ったんだからな……」


………どちらにしろ、その中で男がつぶやく言葉などは、今の女の耳に入る余裕などなかった。




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