第17章 熱を出した少女
さんはあれから暴れる事は無くなりました
ただ心配なのは時々起こす過呼吸
『ヒューッヒューッ』
寂雷「さん」
『だ…大丈夫だ…』
過呼吸を起こしても“大丈夫”とただ呟くだけ
あの暴れぶりはもしかしたらさんの甘えだったのかも知れません
『はぁ…帰ります』
寂雷「大丈夫ですか?」
『あぁ、点滴もして貰ったし熱もだいぶ引いたから』
寂雷「それでは送りましょうか?」
さんは首を振る
『甘やかさないでくれ、寂雷さん』
凛とした瞳で私を見るさん
甘やかしているつもりはないのだけれどね…
きっとそれすらも見逃してはくれないんだね
寂雷 side終