第17章 熱を出した少女
寂雷「拘束具を外しましょう」
『……あぁ…そうだな。正気を失ったら…』
寂雷「分かってますよ。すぐに注射しますので」
外される拘束具
さんは全部外されると、猫のように丸まった
安心する寝方なのかと思うけれど、これは多分戦争の名残だと思った
寂雷「さん。まだ寝ないのでしたら少しお話しませんか?」
『いいぜ。どうせ寝れねぇしな』
寂雷「その丸まる癖はなんですか?」
さんは私の質問に嫌な顔せず答えてくれた
『戦争の時な…こうやって寝てたんだ。すっかり癖になっちまった』
そう言ってさんは微笑んだ