第17章 熱を出した少女
寂雷 side
必死で過呼吸と理性と本能の狭間で戦いながら、メッセージを送るさん
彼女の強さはどこから来るのか興味があった
そして時々首を押さえる
押さえる箇所は古傷の所
寂雷「痛むのかい?」
『いえ…』
何度も何度も古傷の所を押さえる
特に首は片手で何度も押さえ、微かに顔を顰めるだけで、痛い、苦しい、辛い等は言わない
寂雷「さんは強いね」
『……弱いっすよ…俺は』
泣き言を言っても文句言われないだろうに
絶対に泣くものかとアリアリと伝わってくる
スマホをパタンと閉じるとグッタリしたように目を瞑る