第17章 熱を出した少女
『だからさ…こんな熱すぐに治す。手伝ってくれ…』
寂雷「それが私の役目だよ。私は医者だからね」
小さな体で自分達を守ってくれた
弱音は吐かず、逃げ出せもせず、真っ直ぐに前だけを見据えている
寂雷「今は羽を休めよう」
『俺にはついてねぇよ…』
軽く微笑む
けれど寂雷には見えた
綺麗で真っ白で大きな翼が
いつも世界を見つめ、自分達を導き休んでる時なんてなかった
寂雷「大丈夫だよ。さんには呂駆呂さんや蓮琉さん、皆がいるんだから」
『なら…早く治して謝らなきゃな』
にとったら理性と本能の戦いだ
理性が勝っている内に呂駆呂にメールだけ送る
本能が出てきたらまた傷付けるから
そんな姿を見ている寂雷は心からと言う少女に釘付けになった