第14章 少女の過去
布で押さえていたのか、その布も少し絞れば血が落ちる
理鶯「薬塗るぞ」
理鶯の手をガシッと掴んだは、咳をしながら呟く
『は…るに…先…』
熱も出ているのか呂律が回らないはツッと蓮琉を指さした
『先に…』
理鶯「分かった」
と言っても蓮琉は特に怪我をしているわけではなく、衰弱だけだった
理鶯「手当てしといたぞ」
『ゲホッ!さん…きゅー…な』
軍人という事と、あの男達から離れられたという事で、フッとは意識を失った
理鶯は起こさないように薬を塗り、あちこちに出来た傷に包帯を巻いていく