第11章 捕まった呂駆呂と蓮琉

各々を心配する声、動かない自身への苛立ちを口にする

乱数「お願い、下がって」

寂雷「危険です」

左馬刻「俺が命(たま)取ってやる」

一郎「下がってください！さん」

はクルっと顔だけ向けるとフワリと笑った
それはいつもより優しく、いつもより儚く、いつもより強い瞳をしていた

『俺はな…自分の懐に入れた者が傷付くのは嫌なんだよ。お前らも分かるだろ』

はそう言うと相手に向かって走り出した
素早く、足音も立てず、飛び蹴りを繰り出す