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シンゲキ×カレシ【R指定】

第1章 リヴァイ兵長


いつの間にかリヴァイにつれられて外に出てきていた。
今夜はまるでナナがリヴァイと会えたことを祝福してくれているような、綺麗な満月だった。

外に出た時、ナナは初めて自分が裸足でしかも寝巻き姿なのだと気づいた。
好きな人の手前でこの格好は恥ずかし過ぎるとナナは終始うつ向いていた。
何故こんな状況になってしまったのだろうか。ナナの頭は困惑し、もう既に考える事を放棄していた。
いや、緊張のし過ぎで思考が回らなかったと言った方が正しいか。
どちらにせよ裸足にワンピース一枚という格好はやはり夜風に当たれば少し寒かった。
満点の星空をリヴァイはずっと眺めていた。
その間もずっとナナの手を握っていた。
ナナはふと顔を上げてリヴァイを見つめた。

彼の綺麗な横顔はこの夜に良く映える。
一体彼はどこを見ているのだろうか。
人類最強と呼ばれてはいるが、彼も普通の人間ではないのか。

そう思わせるような、悲しみに包まれた横顔だった。
もちろん、彼自身が悲しい顔をしていた訳じゃない。
彼はいつも通りの無表情で感情がないんじゃないかと思うほどの“無”だった。
しかしナナはその瞳に、哀愁を感じさせるような何かがあるのだと感じた。
何故かは分からない。

彼はその小さな背中に一体どれ程のものを背負っているのだろうか。

じっと眺めているとナナの目線に気がついたのか、リヴァイはふと目をナナに向けた。
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