第1章 リヴァイ兵長
「?」
手のひらの違和感にナナは目線を向けた。
ナナの手にはしっかりとオイルランプの取ってと、もう片方の手には液体が入ってあるようなボトル容器が握られていた。
「そのランプ使ったら暗くても安心だよね。あとそのボトルの中には水が入ってるから!喉が渇いたらのんでよ」
そう言ったハンジはナナを一人残してその場から立ち去ろうとした。
そんな自分勝手なハンジをナナは慌て行かすまいと服の裾を引っ張りこちらに戻す。
ハンジは「うわわっ」と驚いて再びナナの方へ身体を向ける。
「何なにっ?いきなり引っ張らないでよ、あぁびっくりした…」
「いやいや、ハンジさん!!意味分からないんですけど!!」
「えぇ~?」
いきなり現れていきなりこんなことをされて。
ナナの脳内はもうすでにパンク状態だった。
「…何がわからなかったの?」
「全部です!!」
「えぇっ、全部!?」
おどけた表情を見せるハンジにナナは少々苛立ち始めていた。
しかしそんな感情もハンジの次の言葉によってかき消された。