第1章 リヴァイ兵長
突然の行動に驚いてナナは思わず顔をあげる。
すると想像していなかった至近距離に体温が沸々と上がって来たのがよく分かった。
それより、さっきから身体がおかしい。
自分が少しでも動いたりしてベッドのシーツと素肌が擦れただけで過剰に反応してしまう。
さらには動機も激しいし呼吸も荒い。
リヴァイはそんな状態のナナの頬に軽く手のひらを寄せて撫であげた。
その瞬間、あり得ないぐらいの快感がナナの身体を貫いた。
「…はっ、あぁ!?」
そんなナナを観察するように見つめていたリヴァイは微かに目を細めた。
そして吐息混じりにナナの耳元で囁いた。
「……ナナ、これだけで感じたのか…?」
「……っ、ふぁ、」
耳元に熱い吐息がかかり背筋がおぞましい程にぞくりとする。
一体自分の身体はどうなってしまったのだろうか。
制御のきかない快感に思わず目から涙が溢れた。
「……泣くな」
そう言ってリヴァイはあふれでる涙が伝う頬を舌でなめあげ、目元にキスをする。
それにすらいちいち反応してしまうナナは、もうこのもどかしい感情をどうにかしてほしいと限界だった。