第1章 リヴァイ兵長
「……俺は前からお前の事を知ってるが」
予想もしていなかった言葉にナナの心臓は跳び跳ねた。
耳元で喋られる言葉は熱い吐息を含んでいてそれが耳にかかるたびにナナは身体を震わせた。
どうしようどうしよう!
ナナはリヴァイの息がかかる度に身体が熱くなっていくのを止められなかった。
こんな感覚になったことは一度もなく、まるで自分の身体ではないみたいで怖くなる。
リヴァイに触れている全部が熱くて、熱くて。
リヴァイはゆっくりとナナの顔を包み込むと、自分の前に向けた。
「……俺はずっと、お前が好きだった」
顎を優しく捕まれて、リヴァイの形の整った顔が目の前まで来たとき、
ナナは意識を手放した。