第1章 轟君
そんな私を焦凍も抱きしめ返してくれて、汗ばんだ肌が触れ合って、心地良い。
「は、…だいたい、入った。
ゆきのナカ、熱くて、おかしく、なりそうだ」
『きゃ、んっ、焦凍…!
ちょっと、だけ、待って…?』
「そのつもり、だ」
慣れない感覚に、ぴくりと揺れる身体。
彼がゆっくり挿れてくれたおかげか、多少の痛みはあるもののほとんど気にならない程度で、余裕のない彼の声へ込み上げる愛しさの方が断然上回る。
私、ついに、焦凍と…。
この状態で待ってくれるなんて、ほんと、優しすぎるんだから。
抱き合っているため表情は見えないが、なんとなく想像できてしまう。
『もう、だい、じょうぶ』
「無理、してないか」
『してない。焦凍の好きに、してほしいの』
そうか、とだけ言って、彼は私から少し離れる。
ほら、やっぱり。
少し、余裕無さそうだけど、私のために笑ってくれてるの。
『んっ…ぁ…!』
揺さぶられ始める度にに、ナカが擦り上げられ、背中に足に、甘い刺激が駆け回る。
あぁ、やっぱり私、彼が好きだ。