第1章 轟君
脚の付け根にある割れ目に、焦凍の指がゆっくりと入り込んでいくのを感じ、何も受け入れた事のないその場所にきゅっと力が入ってしまう。
『ひ、ぁ…!』
「入るな、これなら…痛かったら言えよ」
『ふ、んっ…!しょう、とっ』
私の脚の間に割って入った彼が、私の顔の横に腕をつく。
優しい表情を向けられて、いよいよかと息を呑み込む。
彼の指1本は簡単に受け入れることが出来たが、今、あてがわれているのは硬くて太い熱。
焦凍なら平気、なんて言ったけれど、身体が強ばり力が入ってしまう。
どうしよう、これじゃ、だめなのに…!
「ゆき、俺を見てろ」
ゆっくり焦点を焦凍に合わせれば、重なるだけのキスが落ちてきて、力が抜けていく。
そして、
『ぁうっ!…しょうと、の、入って…ん』
感じた事のない圧迫感にまた力が入りそうになるが、少し苦しそうな顔をしながらも、私の頬に手を添えて微笑む彼の美しさに目を奪われる。
とくんっと鳴る心臓の音。
込み上げる愛しさと、初めての刺激への少しの恐怖から彼の首に腕を回した。