第1章 轟君
目をぎゅっと瞑って首を左右に振っても、止まない焦凍からの刺激に涙目になる。
こんな、恥ずかしいことされるなんて…!
『ひあっ…!んっ、そんな、とこ、きた、ない…!』
「はあっ、ゆきに汚い場所なんて、あるわけないだろ」
『うっ、しょう、と…恥ずかし……』
止んだ刺激に安堵するも、今度は彼の顔が目と鼻の先で、
そんなこと言われたら…!
思わず両手で口元を隠すと、フッと笑った彼が優しい目でこちらを見つめながら私の手を片方剥がして、恋人繋ぎにする。
「気付いてるか?ここ、もうトロトロだぞ」
『ふぇ、ぇ…んっ』
「もう、貰ってもいいか?ゆきのこと」
かあっと熱くなる顔。
指で撫で上げられた場所が、どうして濡れているのかくらいは知識として知っていた。
だって、焦凍、上手、なんだもん。
恥ずかしさはあるものの、彼が自分を求めてくれることへの嬉しさが勝ってしまって、ゆっくり首を縦に動かす。
初めては痛いって聞いたことがあるけど、痛い、のかな…
でも、焦凍なら痛くてもいい。