第1章 轟君
どれくらいの時間、大人なキスを続けていたんだろう?
私は少し息が切れて、焦凍の胸に手を押し当てて息を整えている。
のにもかかわらず、平然と何でもないように少し口角を上げてこちらを見つめる彼。
なんか、慣れてる…?!
『なんで、そんな、に、上手なの…』
そう私が息も絶え絶えに聞けば、またフッと笑って、ぎゅうっと抱きしめられる。
こんなにも彼と密着するのには慣れなくて、また心臓の音が速く大きくなっていく。
焦凍もドキドキしてる…!
「あんまり煽るな。…ちゅ」
!!
短いリップ音とともに重なる唇。
そして、彼の手が私の肩から滑り、胸、腰、太腿へと降りていき、ワンピースの裾をめくり上げる。
『きゃっ…』
「綺麗な肌だな。ずっと触っていたくなる」
焦凍の方が白くて綺麗な肌してるのにという言葉は口に出せずに、代わりに自分のものとは思えない甘い声が漏れ出る。