第4章 告白
赤井Side
明日からの潜入に向けての会議。俺は、昨日から考えていた護衛について、降谷くんにきちんと話すべきだと思い、提案をする。
普段であれば報告もせずに勝手にやるのだが、今回ばかりは各国が一丸となって行う作戦。
そんな行動は作戦の失敗を招く上に、潜入している2人の身を危険に晒す行為であることは承知しているからだ。
予想通り、降谷くんは策を練っていた。やはり、「敵に回したく無い男だな」と改めて思う。
しかし、俺自身はこの提案を一歩も引くつもりはない。一旦は引くことに決め、その場を納める。
赤:「もう2度と、失いたく無いからな」
誰にも悟られないように、そっとつぶやき俺は会議室を後にした。
会議後、煙草を吸いながら次の手を考えようとした俺に、声をかけて来た人物がいた。川崎ミアだ。
連日、彼女に呼び止められていることに気づいた俺。彼女もそれに気づいたようで、少しバツが悪そうな顔をしている。
「本当にわかりやすいな」と俺は思う。一生懸命に俺に話す彼女を安心させようと、少しだけ俺の本心を話し、この場を立ち去ることにした。
すると、先ほどまでとは打って変わった強い意志をこめた声の彼女に、俺は呼び止められた。
その瞳に光を宿した彼女は、俺を飲みに誘って来たのだ。俺は、「魅きつけられているのは、俺も変わらんな」と思いながら、彼女の誘いを受けることにした。