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【コナン裏夢】Rivale【赤井秀一・降谷零】

第2章 それぞれの思惑


零さんとの会話は弾み、いよいよ仕事の話に差し掛かった。

先程までの笑顔を一変し、彼はその魅惑的なブルーアイに強い意志を宿しながら私に問うてきた。

降:「この仕事に迷いはありませんか?」

『え?なぜですか?』

降:「会議室での貴女の表情が気になったんです」

『見られていたのか』と思いながら、私は本音を明かす。『この人に隠し事は無意味だ』と、疾うに諦めていたからだ。

『勘違いしないでくださいね。仕事に迷いはないです。ただ、あの会議の空気が気に食わないなと思っていたんです』

降:「気に食わない?」

『私はハニートラップが得意なことを隠すつもりはありません。だって、それで得た情報が世界を守るんだから。でも、暗黙の了解って言うんですか?女性捜査官の潜入は強要できないから、会議ではいつも「君から潜入する」と言ってくれ、という視線だけが私に送られる。あの視線や場の空気がいつも不快なんです』

降:「どうやら、僕は勘違いしていたみたいだ」

『勘違い?』

降:「ええ。貴女は『潜入する』と強く宣言しながらも、瞳が一瞬、『憂い』を帯びていました。それで、『迷いつつも受けたのでは?』と思って、僕は心配していた。僕たちの仕事で『一瞬の迷い』は命取り。迷っているなら、貴女を連れて行けないと思っていたので。けれど、貴女は僕が思っている以上にプロ意識の高い方だったようです。すみません」

真摯な眼差しで謝罪を述べる彼を見て、私は『真の姿は、真っ直ぐで優しいんだな』と思いながら、私も本音を続ける。
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