第1章 荼毘 裏夢
今日は授業が終わり、夕飯の買い出しにいった。
今日の夕飯はハンバーグ。荷物が多くて重たかったから近道をした。
路地裏を通れば8分も短縮できる。
だから、裏道を通った。そしたら悪い人達がいた。
道を通してくれなかった。私を突き飛ばして荷物が散乱した。
落ちた学生書を見て、医学生とわかるとお医者さんごっこだのナースプレイだのと騒ぐ。私は薬剤師専攻だよ。
暴れたら殴られた。初めて男性に殴られて怖くなった。
ベルトで手を縛られ彼らの車に乗せられそうになっている。
ここで死ぬのかな?。
とても冷たいの燈矢くん……。
その瞬間、男達の車に1台の車が突っ込む。
窓ガラスが割れ、運転手側がペシャンコになっている。助手席の後部座席側で誘拐されそうになっていたは衝撃と一緒に床に飛ばされるように落ちる。
突っ込んできた車の運転席には青い炎で丸焦げの人がハンドルを握っていた。
荼毘は脅した運転手を焼き殺し、そのままアクセル全開で突っ込ませたのだ。
「ぁー、くそ痛え……」
車から飛び降りるように降りた荼毘がゆっくり歩いてくる。
怯える男達。もちろん逃がすつもりも許しを懇願させる気もない。
荼毘は車を中心に自身とと男達を囲んで炎のサークルを作る。
熱いと車に集まる男達を無視しに近づく
「大丈夫か?」
後ろ手にベルトで縛られて横になるを解いて起き上がらせると右頬に殴られた跡がある。
「燈矢、くん…」
涙が溢れ出す。を抱き抱えて、ゆっくりとした足取りで炎の隙間を作り家に帰る。
「、耳抑えてろ。」
「?……」
言われるがまま耳を抑える。
荼毘の背にある車が爆発する音が聞こえる
突っ込んだ際にオイルが漏れ、荼毘の炎に引火し爆発を起こした。
荼毘はを抱えたまま、まっすぐ家に向かう。
断末魔は聴こえない。
家に着くとをベッドに降ろす
「痛むか?」
の頬にかかった髪を耳にかける。
「大丈夫、擦り傷で酷く見えるだけ…それより運ばせちゃってごめんね」
目が虚ろな。さすがにいろいろと疲れている様子
「ねぇ、燈矢くん…あの人たち殺しちゃったの?」