第5章 荼毘 裏夢 幼なじみ
生意気にの片襟を摘んで白衣を腕まで落とす
いつもの口説き文句のようなものだ。
「……わかった」
が立ち上がり襟にある荼毘の手を引く
そのまま重心が流れるままに荼毘の首根っこを掴んで、机に押し付ける
「っ、!!」
「燈矢、動かないで」
荼毘の耳元で言うと同時に腰骨を押す。
パキパキと音を鳴らし、腰の骨格の歪みを修正する。
「ッ、こんな雑なマッサージは求めてないんだが、」
「カイロプラクターっていう立派なボディケアの1つだよ、これに懲りたら大人しくしてなよ」
ふぅ、と一息ついて、荼毘を離し座る。
「昔の燈矢はもっと私に尊敬の目を向けて可愛かったのに…」
ため息をついて昔を思い出す
「今でも尊敬してるぜ?こうやって傷を治してくれるんだから。俺にが居なかったら生きていけねェよ。」
ニタニタと笑う荼毘。
「なぁ、。こんな所で一生終わらせるつもりか?少しは娯楽を楽しんだらどうだよ」
両手を広げて研究部屋を視線で見渡す。
「私にとって研究が娯楽なの」
「そりゃ大層な事だな」
荼毘がの顎に手を当て唇を撫でる
「マセガキ。」
手で荼毘の指を払い椅子に座る
が成人済の荼毘をマセガキと言うのは完全な皮肉。
これがこの二人の関係。
荼毘が怪我をすればが治し、氏子の用事があればに顔を出す。より歳下の荼毘は、歳を重ねる事に小生意気にを口説くようになった。
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