第5章 荼毘 裏夢 幼なじみ
氏子達磨。
蛇腔総合病院の創設者にして現 理事長。
児童養護施設や介護施設を開設し個人病院との提携。
気まぐれにみえる沿革も、人々からは敬意を受けている。
その裏では人体を使った脳無実験。ハイエンドと呼ばれる強固体の生成。
そんなマッドサイエンティスト。それが私の父だ。
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「やあ、燈矢」
病院の地下施設、自室でもある研究室でデスクに持たれてココアを飲む白衣の。
容姿は、医療ホチキスで爛れ落ちる皮膚を無造作に繋げる荼毘とは違い
綺麗に縫われ全身継ぎ接ぎ姿。
「父さんとの内緒事かな?」
「まぁ、そんなところ。」
荼毘は氏子の脳無実験に必要なヴィラン思考の人間や個性を回収、
出来た脳無をヒーローと対峙させる試験実験に協力している。
「素体を連れてくるのに怪我した。縫ってくれ」
服を捲りあげ、荒れていない地肌部分に切り傷と出血。
「…わかった、服脱いでそこで横になって」
の指示に従い手術台に乗る荼毘。
が右人差し指に着けた指輪を指パッチンの容量で擦ると中から針が出る。
針に指を刺し出血させる。
そこから血の針が生成され血液の糸を繋ぐ。
これがの個性「血液縫合」
自身の血液を使って作られる糸と針で血液型関係無しに生命体の縫合ができる。
しかし結合部分が壊死または血管を通していない場合は結合できない。新鮮な素体があれば欠損しても付けれる。
慣れた手つきで縫い終わると傷口が無かったかのように塞がる。
「火傷跡じゃないから繋がったけど、次からも怪我するなら、そういう所にしてね」
手を洗い、デスクに座り、飲みかけていたココアを飲む
荼毘とは、荼毘が13歳の時に出会った。
その時は15歳。
個性を抑えれず瀬古杜岳で自身を燃やし虫の息だった荼毘が引き取られ、
治療のために氏子の施設に連れられ、その時にが荼毘の体を治せる部分を縫合し、壊死した部分はホチキスで止めた
そこから2人は幼なじみのように10年の仲。
荼毘が起き上がり服を着直す
キーボードに添えられたの手に、継ぎ接ぎの手を重ね
デスクに座る荼毘。
「他のケアもしてもらえませんかね?…先生」