恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第20章 令和の師範と継子 ①/ 🔥✳︎✳︎
「俺はそんな君のかわいい所がもっと見たくなったのだが…いいか?」
「え……」
彼はそう言うと、再度私が開いていた雑誌を閉じて側に置き、私の左脇下と膝裏に腕を入れてすくっと立ち上がる。
「え、あの…え…」
姫抱きをされてしまった。
「おろしてください…恥ずかしいです…」
顔の表面温度が一気に上がる。
「ダメだ。このまま行く」
ニヤッと笑った彼がスタスタ歩いてリビングから移動して行く先は……
恋人の寝室だった。
いつも2人で寝ているベッドにそっと降ろされると、そのままゆっくりと押し倒され、彼の左手が私の右手にそっと絡められた。
「……………」
「……………」
ベッドの薄暗い関節照明が私達2人を照らす。
「七瀬……」
杏寿郎さんの大きな掌が私の左頬をまた優しく包んでくれる。
「この滑らかな肌触りがたまらない。ずっと触れていたくなる」
そう言った彼は包んでいた頬を柔らかく撫で始めた。嬉しい。毎晩お手入れ頑張ってて良かった……。
「ありがとうございます…」
「他の所も見たい」
「あ…」
彼の絡んでいる左手が右手から離れたかと思うと、私の胸の真ん中にピタリと当たる。
「やはり、かわいい大きさだな…」
「ん…」
杏寿郎さんの唇が私の首に当たる。そして着ている衣服を少しずつ脱がされて行く。
薄紫色で小花柄のピタッとした半袖トップス。紺色で涼しげなスラブ素材の巻きスカートがベッドの下にパサッ…と落ちた。