第66章 クリスマス🎄お題夢 / コミュニティ内で募集
〜義勇と過ごすクリスマス〜 12月25日
「…おはよう」
「義勇さん、おはようございます。朝ごはんは昨日の余ったローストチキンをスープに入れてみました。お肉から良い旨みが出てて、凄く美味しそうですよ!」
今日は十二月二十五日、クリスマスだ。
昨日から恋人の七瀬と過ごし、何かクリスマス料理を作ろうと言う事になって、丸鶏を調理した。
オーブンレンジを使用し、約二時間かけて仕上げた鶏肉は大層上手く、昨日だけで半分以上の量を食してしまった。
「少し乾燥バジルを入れてみたんです。そしたらお肉や野菜の旨みと混ざって、良い感じになりました。パンを浸して食べると美味しそうですよ」
「そうか、楽しみだな」
まだまだあたたかな布団の中にいたくはある。
しかし、腹の虫にもせかされた。ゆっくりではあるが、俺は片足ずつ布団から出し、テーブルへと向かう。
なるほど、確かに旨そうだ。
スープの中に、適度な大きさに切られた鶏肉と野菜、それからバジルが入っている。
「玉ねぎは必須かなと思って…いっぱい入れちゃいました」
「良いんじゃないか」
七瀬の対面側に座り、改めて肉が入ったスープを見つめる。乳白色のスープと二種類の野菜が視覚からも食欲を誘っているようだ。
「いただきます」
互いの発した声が重なり、それからしばらくは無言になる。
俺は食べながら話す事が出来ない為、食事に区切りがつくまで言葉を発さない。