第66章 クリスマス🎄お題夢 / コミュニティ内で募集
🐿️りすざむらい
〜杏寿郎と過ごすクリスマス〜 12月24日
「丸鶏を買って来たんですか?? 凄い…」
「ああ! 今日はイブだからな。そしてこれを俺が今から調理する!」
「あ、じゃあ私手伝い…」
「大事ない! 母上と千寿郎に見てもらいながら三週に渡って作って来たからな」
今日は十二月二十四日。
世間では大切な人や家族と過ごす特別な一日と言われているようだ。
恋人の七瀬とは毎年クリスマスを象徴する料理を作って来た。
ケーキ、ピザ、トマトパスタ、ビーフシチュー、オードブル。
毎回彼女と作ると上手くいく事が多い料理だが、俺一人でとなるとほぼ必ず失敗してしまう。
優しい七瀬は「男の料理って感じで良いですね、好きです」と言って食べてくれるが、たまには彼女の心からの「美味しい」を引き出してみたい。
そんな思いから今まで作って来た事がないローストチキンをチョイスしたのだ。
「外はよく焼けたが、中まで上手く焼けてない事が多くてな。腹につめたガーリックライスは美味かったのだが..故に今日は夕方に間に合うように、昼食後の今から取り掛かる!」
「わかりました、そこまで杏寿郎さんが言うのならお任せします」
「うむ、そうさせてくれ!」
こうして俺一人で取り組むローストチキン作りが始まった ———