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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第66章 七支柱春药 / 🌫️・💎・🌊・🐍・🍃・🔥・📿



基礎訓練、実践訓練、座学をひたすら繰り返す日々をおよそ一年。

七瀬は母以外の家族には「剣術師範になりたいから、安藤に弟子入りした」と文に記し、現状を伝えていた。

春奈は自分だけないがしろにされた事に対して大層憤慨し、七瀬が家を出る際に記した【こんな娘の事は早く忘れてほしい】をとうとう実践していく。


母がそんな事になっているとは全く知らない —— いや、七瀬の狙い通りなのだが,とにもかくにも彼女は最終選別も無事に突破し、晴れて鬼殺隊士の仲間入りをした。

そして旅立ちの日 —— 出会った時からニコニコと笑顔を崩さなかった安藤だが、この日も変わらず穏やかな雰囲気を崩さない。
そんな彼が前置きもなく、いきなり話し出した。


「俺の師範さ、元霧柱なんだ」

「安藤さんと同じ女好きで優男だけど、鬼殺の腕は間違いない人でしたっけ」

女好きは余計だよ、と七瀬の額を軽く小突いた安藤は話を続けていく。


「その間宮さんがさー、お前は本当に俺と同類だなって呆れてたよ」

七瀬は女を育成する事に長けていると言う事なのかと、育手に問うと「冴えてるね」と嬉しそうに笑う。


「あ、でも俺が師範と違うのはうちの子供は三人共男って事。間宮さんの所はみんな女の子らしいからね。弟子も当然そうだしさ」

「生粋の女好きなんですね…それでよく柱が務まりましたね」

そうなんだよねぇと安藤は双眸を細め、羨ましそうに笑った。


「間宮さんは指の欠損が原因で柱を退いて、育手になった。俺は運良く欠損に繋がる怪我もなく、生きていたけど…」

それから嫁と出会って結婚し、一人目の子供を授かった時に鬼殺をすっぱりやめた —— 安藤は初めて自分が鬼殺隊を退いた時の経緯を七瀬に語っていく。

この頃合いで言うべきだろうと判断したからだ。


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