恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第19章 令和のヒノカミ鳴り / 🎴
次の日の19時30分。私と炭治郎は部活で使用しているスポーツ公園に向かって歩いている。
「なあ、七瀬。どんな鬼だと思う?」
「うーん、そうだねぇ……」
蹴鞠を操る鬼…とか?私達がサッカー部なだけに。単純かな。
「ねえねえ、そう言えばさ。前世で炭治郎は手鞠を使う鬼……朱紗丸だっけ。女の鬼!どんな感じだった?」
「えぇっ?あの鬼かあ。そうだな……矢印を操る鬼と一緒に現れて……」
20時、スポーツ公園にて。
ポーン、ポーン……と丸い物体が地面を跳ねている。
それを器用に足で操っているのは、さっき炭治郎が話してくれた「朱紗丸」にとてもよく似ている女の鬼。名前を「青波留(あおはる)」と言うらしい。
「あたしねぇ、蹴鞠が人間だった時に凄く好きだったみたいなの。あんた達もあたしと同じで蹴鞠が得意なんだってね!」
そう言うと、青波留は私と炭治郎に向かって蹴鞠を四つ放って来た。
「全集中 —— 雷の呼吸」
「参ノ型・聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい)」
私は参ノ型を使った。これは標的の周囲を回転しながら波状攻撃を放って、そこからたくさん斬撃を繰り出せる。