恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第19章 令和のヒノカミ鳴り / 🎴
〜炭治郎から見た景色〜
鬼殺隊—— 100年前、大正と呼ばれる時代に、俺は鬼を狩る政府非公認の組織に在籍していた。
そこで、今の彼女である沢渡七瀬に出会った。
同期の我妻善逸と同じ同門で、雷の呼吸の使い手。七瀬は6つの型を全て取得してたけど、壱ノ型しか取得出来なかった善逸の事をとても尊敬していた。
理由は「1つの事を極めれる人は強い」だそう。
これは2人の師匠である、元鳴柱の桑島慈悟郎さんが同じような事を言っていたらしい。
「なんでもできるって一見良く見えがちだけど、極めるって意味では半端になったりするんだよ」
そう…なのだろうか。
俺は水の呼吸とヒノカミ神楽を使っていたけど、どちらも完璧…と言える程には使いこなせていなかったと思う。
特にヒノカミ神楽は体への負担が大きく、最初の内はいつも使いすぎると立てなくなっていたのを昨日の事のように思い出す。
七瀬は6つの型を完璧に使いこなしているように見えるけれど。本人の中では納得出来ない所があったりするのかな?
「ああ、令和の時代でも鬼は出ている」
前世の記憶を思い出していたら、目の前から太く芯のある声が俺と七瀬に発せられた。
担任の悲鳴嶼行冥先生の声だ。
「鬼が出没するのは、君達サッカー部がよく練習試合で使用しているスポーツ公園だ」
ええっ??そこなのか??どんな鬼なんだ?