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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第63章 Valentine masquerade / 🎴・🌫️



「エントリー出来たよ」
「僕も」

互いにスマホの画面を見せあって、笑う私達。共に「宿泊プランのエントリーを受け付けました」と画面中央に表示されている。
抽選結果は二週間後の一月下旬だ。


「二月の第一週かあ。バレンタインの二週間前だね。当たると良いな」

「第二週はバレンタイン直前だから、その枠より当たりやすいんじゃない」


スマホをテーブルに置き「ゼミの課題が残ってたからするね」と私に声をかけ、そのまま取り組み始める彼。そう言えば私も課題あったんだ…。

ソファーに置いてあるバッグからそれを取り出し、無一郎くんの対面に座った私は同じように取り組み始めた。

彼は課題中、無駄話は一切しない。

だから私も凄く集中出来る。三十分後、想定していた時間よりずっと早く終わった時、無一郎くんはいつの間にかソファーに移動しており、スマホを触っていた。

「お疲れさま、今炭治郎からメッセージ来てさ。ドレスハウスの宿泊プランに応募したって」

「わー、そうなんだ! 炭治郎って物凄く引きが強いから当てちゃうんじゃない?」

「そうかもね」

無一郎くんは弾む気持ちが抑えきれない様子で、返信をしているのが伺える。

「僕達も応募したって言っといたよ。お互い当たると良いね」












申し込みをして二週間が経った —— 結果はと言うと。

「あー、外れたあ。残念…二週前でも競争率凄いな」

私のスマホ画面には「厳正なる抽選の結果、今回は落選とさせて頂きました」と表示されている。
自宅のベッドに体を投げ出し、ふうと一つ息をついた。無一郎くんはどうだったのかな。

結果画面を閉じ、次にメッセージアプリを開く。
無一郎くんと炭治郎の彼女でもある、私の友人に「外れちゃった」と送信した。

それから三十分後、まずは友人から「私は外れたけど、彼が当てたよ」と返信が届く。ああ、やっぱり…。さすが強運の炭治郎だ。

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