恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第62章 Halloween masquerade / 🌊・🔥
「七瀬…もっと気持ちよく、はぁ…なるか?」
「は、いっ…」
細く綺麗にくびれた腰が掴まれ、一度杏寿郎の昂りが彼女の中から抜けた。ズル、と出た瞬間も絡みあった粘りが二人を繋いでいる。
「あァ、ん」
「動くぞ」
四つん這いになった七瀬の膣壁に、再び侵入した杏寿郎の肉棒。最初はゆっくりとした動きが徐々に強さと速さを増していく。
肌が打ち付け合う音、ぐちゃぐちゃと結合部が擦れる水音が部屋に大きく響いた。
「これだと、ふぅ…君のかわいい顔が見えないな」
「やっ…きょうじゅ、さ…」
己の昂りが抜けぬよう、しっかりと押さえてまた七瀬の体を自分に向けた杏寿郎。彼は涙目になっている恋人の両頬をそっと包んだ。
ほんのりと紅潮している七瀬の顔を見下ろしている杏寿郎は、愛おしさで胸がいっぱいになり、ちうと彼女の唇を一度吸い上げる。
「君が大好きだ」
「私もあなたが大好きです」
また二人の顔がゆっくりと近づき、唇での愛撫が再開された。
上の入り口と下の入り口。二つの結合部からとろとろと雫がこぼれていく中、杏寿郎が七瀬の中で白い欲を膜越しに放ったのであった。
「七瀬? 寝てしまったのか?」
「……」
あれからもう一回体を繋げた二人はシャワーを済ませ、夕食を施設の外へと食べに行った。
杏寿郎がコーヒーを用意している内に、ソファで寝てしまったようだ。
マグカップをテーブルに置き、彼女の隣に静かに座る。それから左頬を一度撫でた後、七瀬の唇にキスをした。
『童話のようにはいかない、か』
すやすやと寝息を立てる彼女から視線を外し、後ろを見ると先程まで自分達が着用していた衣装が専用のハンガーにかけられている。