恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第60章 feliz cumpleaños / 🎴・🌫️ ✳︎✳︎
本当は宇髄さんに享受を受けた時、その先の事もしっかりと教えて貰っている。
いつも七瀬に指導する立場だから、たまには教えて貰う側に回りたいって言うのも正直あるんだよね。
「えっと、その……」
目の前の恋人はさっきより更に顔が完熟したりんごのように色づいている。年上だけど、こうやって恥じらう所が特に好き。
「ゆっくりで良いからさ、教えてよ。とりあえず俺これを何とかしたい」
君と二人きりになってからと言う物、下半身が変にむずむずしてかなり不快なんだよね。寝巻きをバサっと取り払うと、下着の中で天井に向かって反り立つ昂りを指さす。
「七瀬も脱いで。それとも脱がされる方が好き?」
「いや、あの大丈夫! 自分、で…脱ぐ」
「そう、じゃあお願い」
残念だなあ。だけどきっと今後もこう言う状況になるだろうから、その時までの楽しみにしておこう。
……それまで必ず生き抜かないと! って意気込むのは少し違うのかな。
俺がそんなくだらない事を内心考えているなんて、全く知らない七瀬はゆっくりだけど寝巻きを脱いでくれた。
部屋の中はとっくに行燈の灯りだけになっている。
その光に照らされて、下着以外何も身にまとっていない体が浮かび上がった。
鬼殺隊士は怪我がつきものだ。だから自分の体にも至る所にそれが刻まれている。
七瀬の体も例外ではなく、色々な所に鬼と戦った痕跡が足跡のようについていた。
「そこ、触って良い?」
「う、うん。無一郎くんなら大丈、夫」
該当の場所はへそと女の子特有の二つの膨らみの、ちょうど中央にある赤黒い痣だ。
火傷かな。楕円形で5センチくらいの傷にそっと手を伸ばす。
「……そこね、鬼殺で怪我したんじゃなくて、小さな頃についた物なんだ」
七瀬の口から意外な事実が紡がれた。