第60章 feliz cumpleaños / 🎴・🌫️ ✳︎✳︎

早くはいりたい。
いや待て、ゆっくりいこう。

この相反する二つの感情がずっと脳内で喧嘩していた中、俺は最奥に辿り着いた。
七瀬の、大好きな子の文字通り秘密の場所。

限られた人しかはいれないそこだ。
ズン、と一回突いてみる。すると真下から聞こえて来るのは鼻から抜けるような七瀬の甘い声。


「凄くあったかいし、凄く気持ちいい。俺出たくない」

「ありがとう、凄く嬉しいよ」

真下から伸びて来た彼女の右手が、自分の左頬に届く。ふわりと撫でられると、笑顔がこぼれた。
俺は一度七瀬の掌に口付けをする。


「ごめんな、気持ち良いんだけど……動きたい」

「うん、さっきより炭治郎が大きくなったから、きっとそうしたいんだなあって思ってたとこ」


まいったな、お見通しか。
苦笑いを浮かべた後に体を倒して、七瀬の唇に口付けを一つ落とす。


「加減がわからないから、痛かったらごめん」

「わかったよ、でもそんなに謝らなくて大丈夫だからね」


“ 大好きだよ “

互いに同じ言葉を口に出した後に、律動をゆっくりと開始した。
ズチャ、グチュ、と聞いた事がない音が聞こえる。
俺と七瀬を繋いでいる場所からだ。

引いては押し、引いては押す。
その繰り返しの動きをする度に彼女の口から漏れるのは、艶やかで俺を誘うような声だ。


「あっ、ぅん…。そこ、いい、よ…」

パン、パン、パン、と肌と肌がぶつかり合う度に、七瀬の中に入っている昂りがキュッキュッと締め付けられる。

うわ、まずい。何だこれ……自分で処理する時の何倍も気持ちいい……！！

好きな女の子の中で蠢く肉棒は、はいる前よりも質量を増している。こんなに、大きく……なるのか。