• テキストサイズ

恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第60章 feliz cumpleaños / 🎴・🌫️ ✳︎✳︎



「柱って、やっぱり一般隊士と全然違うんだな」

「うん、高い卵買っても問題なし。でも普段からこんなに使ってるわけじゃないよ。こう言う特別な時が殆どだしね」


時透くんは給金を支給されてもあまり自分の為に使う事はないようだ。食事に関しても、好物のふろふき大根が食べれれば後は何でも良いらしい。


「衣服は着物と袴が一着あれば良いって言うし、髪が長いから椿油でも塗ると良いんじゃない?って提案しても面倒だからやらないって言うし…。本当に欲がないんだよね」

甘味として出してくれたぷりんを食べながら、七瀬はふうとため息をはく。


「それが霞柱様と言われればそうなんですけどねぇ」

「はい……でも私はやっぱり宝の持ち腐れだと思います」


宝の持ち腐れか。
確かすぐれた才能・手腕があるのに、それを活用しない事の例えだっけ。

時透くんは剣を持って僅か二ヶ月で柱になった。隊士達の間では「天才」と専らの評判だ。凄いよなあ本当に。


「このぷりんの上の茶色の固まりって何て言うんだ? 俺ここが特に好きだな」

「それはカラメルソースって言うんだよ。奇遇だね! 私もそこ凄く好きなんだ〜」

からめるそーすは砂糖と牛乳を煮詰めて作るらしい。
甘さとほんの少しの苦みがあるこの液は、何だか今の俺の気持ちをよく表しているようだ。


甘さは七瀬の事が好きな気持ち。苦さは彼女と時透くんの関係を羨ましいなと思う気持ち。


「食事も甘味も凄く美味しかった! 七瀬、本田さん。ご馳走さまでした」

パン、と両手を合わせた後にお礼を伝えると、二人は顔を見合わせて笑ってくれた。


「二日早いけど、炭治郎お誕生日おめでとう! 」

「良き一年になりますように」

最後にお祝いの言葉を貰った俺はこの後、帰宅した。



/ 938ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp