恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第16章 令和の緋色と茜色 / 🔥
「雷の研究をするために、今は静岡の大学に通っている」
「そうなんですか??転生しても、雷に関係している人生なんて」
面白いなあ。
ああ、でもわかるかも。だって……鳴柱になる前に亡くなったもんね。
「彼女もいるようだ。先日会った時にかわいいと大分惚気られたな」
「ふふっ。そうやって自分の恋人を誰かに自慢するのも、変わってませんね。そっかあ……彼女いるんですね。安心しました」
巧はいつでも”好き”をストレートに伝えてくれるタイプだった。本当懐かしい。
「杏寿郎さんは仲、良いんですね」
「まあな。前世であまり関われなかった帳尻合わせかもしれん」
「あ、だから今私と関わりがないのかな」
「そうかもな」
杏寿郎さんが突然私の唇を親指でなぞる。瞬間、心臓がドクンと跳ねた。
「そろそろ……君のやりたい事を教えてほしい」
日輪の双眸が燃え始めた。
「杏寿郎さんはわかっているんでしょう?」
「さあな。俺は言ってくれないとわからないが?」
嘘ばっかり意地悪な所も変わらないなあ。
「………あなたと………」
うわ、だめ。やっぱり恥ずかしい!!
「どうした?七瀬」
ますます含み笑いをする彼だ。