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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第58章 Evviva!(エッビーバ) / 🔥 ✳︎✳︎



「冷たくてうまいな!サラダも噛みごたえがあるこの食感が好きだ」
「ふふ、私も丁度同じ事考えてました」

「そうか!」
「はい」


前菜として注文したカプレーゼとサラダは五分もしない内に食べ終わってしまった。
サラダ大盛りだったんだけどなあ。煉獄さんの食べっぷりは今夜も絶好調らしい。


彼がお酒を飲む様子を見ながら、自分も芋焼酎をコクンと喉に流し込む。すると口腔内に広がっていくのは甘く芳醇な味わいだ。

大麦を主原料とする、すっきりとした味わいの麦焼酎と比べると、香りやクセはやや強めの印象。自分はどちらかと言うと麦焼酎派だったけど、今ではすっかり芋焼酎好きだ。


理由はと言うと、今目の前で美味しそうに飲んでいる彼が好きなお酒だから。三ヶ月間、煉獄さんと仕事をする中で彼の明るさや誠実さに私はすっかり惹かれてしまった。



それから十分後、煉獄さんが注文した三つのピザがテーブルに並べられた。マルゲリータはイタリアの王妃の名前が由来になっている。

トマトの赤とモッツァレラチーズの白、バジルの緑がイタリアの国旗の色になっていることでも有名。
ピザと言えば、マルゲリータ。そんな最もポピュラーなメニューの一つ。


「うまいな!沢渡さんはイタリアに行った事はあるか?」

「あ、はい。ローマだけですけどね。大学の卒業旅行で行きましたよ!煉獄さんは?」

「俺もローマだけだ!サッカーの仲間達五人と、卒業旅行でセリアA(=イタリアのサッカーリーグ)を観に行った。飛行機と宿泊先だけ手配して、試合のチケットは現地で購入した」

「へえ〜凄い!私は楽なツアーにしちゃいました。サッカーの試合が観戦出来るツアーもあったんですけど、誰も関心ある子がいなくて……」


私は今物凄く後悔している。
彼とせっかく共通の話題が出て来たのに、それが一つ減ったからだ。


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