恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第57章 恋のゆらぎ / 🎴・⚡️
「こんばんはー!竈門炭治郎です。今日はお越し頂いて本当にありがとうございます!
」
「こんばんは!Edo Boysのライブへようこそ〜!我妻善逸でーす」
ここは都内のライブハウス。
私はあの後お館様に、pillarの楽曲がリリースされる週末に曲を制作した二人で記念ライブをやってみてはどうか?と提案をした。
「驚いたよ。ちょうど今から使用出来る会場をあたってみようと思ってたんだ。三ヶ月で押さえられる場所と言うと、限られるだろう?ドームやホールは最低でも半年前には申し出ないといけないから……」
お館様の言う通り、ドームやホールは既に一年先まで予定がびっしり入っており、残るはライブハウスのみの空き状況だった。
Edo Boys はダンス&ボーカルユニットにしては珍しく、ライブハウス出身だ。これは二人が作詞作曲をしたり、時折アコースティックギターで自分達の楽曲を演奏する故である。
羽田空港の近くにあるライブハウスにキャンセルが出た、と連絡があったのは会場手配を始めてわずか二日目の事。
直ちに押さえ、2daysの予定を私達は組んだのだ。
二人の音楽活動の原点の場所と言うだけあって、チケットはわずか五分で売り切れとなった。
pillarの十周年記念曲をセルフカバーすると謳っての二公演は、瞬く間にプラチナチケットと化したのだ。
「先日先輩グループであるpillarの十周年記念曲がリリースされました!あ、早速ありがとう」
炭治郎くんがMCで曲の話をすると、お客さんの数人から”買ったよー!” “凄く好きー“と声があがる。
「俺達、自分達で曲を作るようになって二年ちょっとなんだけど。流石に今回は緊張が半端なかったです」
善逸くんが正直な気持ちを吐露すると”大丈夫だよ!“と今度は励ましの声がかかった。