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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第57章 恋のゆらぎ / 🎴・⚡️



再び舞台はカガヤーズ事務所 ——

「ああ、キブツジプロダクションの二組が……うん、強敵だよね。しのぶ」

「お館様、何故そんなにのんびりと構えていられるのですか?」

社長室を訪れた私達三人に対し、お館様は焦る事なく言葉を発している。毎回の事だけど、しのぶさんは今回特に心配そうだ。

「うーん、そうだね。毎回私の直感で伝えてしまって申し訳ないのだけど、どうしてだか負ける気がしないんだよ。Edo Boysの二人が制作してくれるからかなあ」

「お館様……」

しのぶさんは炭治郎くんと善逸くんに対するお館様の信頼の気持ちが相当嬉しかったようだ。ちらっと彼女の横顔を確認すると、目尻に雫が浮かんでいる。

「それにね、社長の身分でこんな事も言ってしまって本当に申し訳ないのだけど。リスナーに思いを届けると言う意味ではキブツジプロダクションの面々より、カガヤーズのこども達の方が長けてると思うんだ」

思いを届ける。
このお館様の言葉は私の心にとても響いた。

「だから私達は一意専心(=他の事を考えず、一つのことだけに力を注ぐこと)の精神でいこうよ。きっと大丈夫だ」

1ゆらぎ/fの心地良い声が私達三人を包み込んでくれる。
右横を見ると、しのぶさんも後藤さんもほわほわした表情を浮かべていた。

「はい、畏まりました!!」









「どうせ情報はあいつらの耳に入るんだから、俺達から畳み掛ける事は控えようぜ。お館様の言うとおり、やるべき事に集中するのが一番だ」

「あ!私少し良い案が浮かびましたよ。こんなのはどうでしょう?」

後藤さんとしのぶさんにそれを伝えると、二人は目を見開いて驚いた。が、速攻でGOサインを出してくれる。

「早速お館様に提案してみましょう。会場を押さえないといけませんからね」

私達は再び社長室の扉を叩いたのだった。
pillarの十周年記念デビュー曲リリースは後三ヶ月に迫っていた。

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