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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第57章 恋のゆらぎ / 🎴・⚡️


「煉獄さん、俺達二十歳超えてるから、もう少年じゃないですよー」

「よう、おっさん・・・っていってぇ!!」

「おい、仮にも先輩に向かっておっさんはねーだろ。天元様と呼べ!」

宇髄さんが善逸くんのおでこをピン!と弾けば、炭治郎くんは煉獄さんの「少年」発言にツッコミを入れる。
pillarとEdo Boysは先輩後輩だけど、そこにあまり堅苦しい上下関係はない。

コミュニケーションが得意な宇髄さんと煉獄さんの後方で冨岡さんはレモンサワーを飲みながらおかきを頬張り、不死川さんはハイボールを飲みながらスマホをいじっている。


伊黒さんは、と言うと ———


「蜜璃、早く君に会いたい」

……良い声だなあ。
呼ばれたのは自分ではないのだが、私はその美声にうっとりとしてしまい、目を閉じた。

彼の電話の相手は甘露寺蜜璃さんと言って、カガヤーズ事務所所属のシンガーソングライターだ。
作詞作曲は勿論、イラストを書いたり、衣服のデザインをしたりと多才な彼女。見た目も性格もとにかく可愛く、人柄の良さから男女問わずファンが多い。

尚、伊黒さんと甘露寺さんはお付き合いを世間に公表しており、街中でも堂々とデートをする様子が目撃されている。

「純情な甘露寺さんが大人の伊黒さんと並ぶ姿は神がかっている」と芸能人にしては珍しく、双方のファンも温かく見守っているのだ。


「前回の五周年の時は俺と煉獄がメインボーカルだったろ?今回はファンにも美声だと評判の伊黒をメインボーカルに据えて、ハモリを不死川と冨岡に担当して貰う」


私は宇髄さんのこの発言に驚き、バチッと目を見開いた。

「へえ!確かに伊黒さんの声質だったら切な系が合うかもしれませんね」

「だろー?ぜってぇピッタリだと思うんだわ。三人にも既に了承は貰ってっから」

キラキラと目を輝かす炭治郎くんに向かって、宇髄さんは右親指で自分の顔を指している。勿論表情はドヤ顔だ。


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