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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第16章 令和の緋色と茜色 / 🔥



あの夢の事を話してみようかな。


「杏寿郎さん」
「どうした?」

彼が私の顔を両頬で包んで、上に向ける。じいっと2つの赤い目がこちらを見つめている。

時々感じていた疑問。私はこの目を昔から知っているような気がするのだ。


「思い出したか?って。さっきのはどう言う事ですか?」
「そうだな。何から話せば良いか」

彼は顎に手を当てて、ほんの少しだけ考えると私にこう言った。


「七瀬、君は生まれ変わりを信じるか?」
「生まれ変わりって、え……輪廻転生って事ですか?」

「そうだ」と短く言った彼は一旦ベッドから抜け出す。書斎の部屋に行ったようだ。5分もしない内に戻って来た。

その右手にびた冊子のようなものを持っている。

再び彼が私の隣に座った。


「炎の呼吸………記録帳??」
表紙には綺麗な字で、そう書いてあった。


「ああ。前世の君が書いたものだ」

え?前世??


「杏寿郎さん、どういう事ですか?」
「ここを見てもらえるか?」

私の質問には応えず、彼が記録帳をパラパラとめくって、ある1ページを見せてくれる。


「えーと。炎の呼吸?……弐ノ型?……」
あれ、何か聞いた事ある言葉。


「君が最も得意だった型だ」
「得意?型?」

そうして私の目に入って来た言葉は。



「炎の呼吸 —— 弐ノ型・昇り炎天」






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