恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第53章 Latte ship / 🔥✳︎✳︎
「んっ、はあ」
「もう少し、口を…」
舌と舌が絡み合う中、杏寿郎さんはぬるっと私の口内にそれを滑り込ませた。歯列をゆっくり辿られると、ジュンと下腹部から静かに蜜が滴り落ちていく。
パンパン、と変わらず打ち付け合う私達の体は先程よりも大分熱い。
「七瀬……大好きだ」
「んっ、はあ……私も大好き、だよ……」
瞳の奥に光がちかちかして見える。私の絶頂はもうすぐそこだが、彼はどうなのだろうか。
「くっ……はあ……んっ」
恋人の顔が大きく歪む。どうやら杏寿郎さんも達しそうだ。
私が両頬を包むと、彼は私のお尻をがしっと掴む。上の入り口も下の入り口も滴りおちる液で、互いにぐちゃぐちゃだ。
「………!!」
「あぁぁん!!」
彼の肉棒から熱い熱い欲が私の膣内に放たれた。薄い膜越しに感じる恋人の本能が愛おしい。
欲を放ちながらも、キスをくれていた彼はゆっくりと顔を離した後、私の胸に顔を埋めた。
谷間に杏寿郎さんの熱い息が当たって、少しくすぐったい。はあ、はあと息が当たる度に幸せな気分になる。
金色の頭の角度が変わった —— と思えば、私の視線の先には何とも色っぽい表情をした恋人の顔があった。
ほう、と息をこぼす。すると「どうした?」と笑う彼だ。
「うん、艶っぽい顔してるなあって。見惚れてた」
「?俺がか?」
「そう」
この人は本当に自分の魅力をわかっていない。情事の時の彼はあふれんばかりの艶を放つのだ。
その色香に誘われるように、私はまた恋人の唇に口付けを落とした。
「杏寿郎さんが彼氏で最高に幸せだよ、ありがとう」
“大好き”の四文字と同時に、彼をぎゅっと抱きしめる。