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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第53章 Latte ship / 🔥✳︎✳︎



「じゃあまた明日ね!三人一緒のフライトも一カ月振りじゃない?頑張ろー」

「うん、またね」

「沢渡さんも何か進展あったら教えて下さいねー」

二人と別れ、腕時計を確認する。時計の針は午後六時を過ぎた所だ。バッグに入れていたスマホを確認すると、杏寿郎さんからのメッセージが届いていた。


【お疲れさま!今日はもう帰宅しているんだ。良ければうちに来ないか?それと出来たらで構わないのだが……】

「えっ??杏寿郎さん、本気なの??」


私はそれに続いている文面を読んで目を見開いてしまった。
どうしよう……でも興味が全くないわけじゃ…いや、うーん……。スマホを握りしめて考えた時間は一分強。

覚悟を決めた私は、社内に再び戻ってある物を取りに行った。










ピンポーン………。

「来たな、七瀬!待っていたぞ。む?どうやら持って来たようだな!」

「う、うん。再度確認するけど、本気なんだね?」

「ああ、無論だ!!」

羽田空港から徒歩十分圏内のデザイナーズマンション。ここが彼の自宅である。三階建てだが、洗練された外観。そしてコンクリート打ちっぱなしと言うドラマに出て来そうな住まいだ。
さすが、機長は違う。

エレベーターで三階に上がり、彼の部屋番号のチャイムを押す。
すると玄関ドアが開いた先には、これ以上ないぐらい満面の笑顔の恋人がそこにいた。

ミスターパーフェクトも人の子なんだなあと、私はこの瞬間しみじみとしてしまう。


「夜ご飯まだだよね?何か作ろっか」

「頼む。腹が減ってかなわないんだ」

「ん、わかった。ちょっと待っててね」


私は靴を脱いで彼の家へと入っていく。目指すはキッチンだ。
歩いている間、左手に持った紙袋の中身が視界に入って来てしまった。それを横目でちらりと確認すると、胸がどくどくと高鳴り出す。

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