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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第53章 Latte ship / 🔥✳︎✳︎



「えっ!杏寿郎さん、剣道の段位試験受けるの??」

「うむ!父上からの勧めもあってな。七瀬は受けないのか?初段は持っているのだろう?」

「いや、私は初段で充分だよ」

彼との手合わせが終わり、普段着に着替えた私達は和室へとやって来た。ここは杏寿郎さんの実家である。

煉獄家は杏寿郎さんだけではなく、お父さんである槇寿郎さんもパイロットの職についており機長のポジションだ。
この家の家訓は“文武両道”であり、先程私達2人に声をかけに来た千寿郎くんも、剣道三段の腕前。


「CAで剣道有段者が入社して来たと聞いた時は、なかなか骨のある女子が入ったと思っていたが。よもやこんなに可愛らしい人だったのは予想外だ」

「そういう杏寿郎さんだって、入社して最年少で機長になってるでしょう?槇寿郎さんはグレートキャプテン。瑠火さんは元CAだし。航空界のサラブレッドを地でいってるじゃない」


すると対面に座っている彼のご両親は顔を見合わせ、槇寿郎さんは照れ臭そうにしている。


「ふふ、七瀬さん。槇寿郎さんは今でこそグレートキャプテンなんて言われているけど、副操縦士時代はなかなか苦労されていたんですよ」

「瑠火さん!それは今この場で言わなくても良いだろう」

「あら、良いじゃないですか。減る物でもないでしょう?」


槇寿郎さんは機長の中でも上空での天候の変化・飛行機の操縦における豊富な知識や経験を持っている。
長年に渡って安全運航に寄与していると言う事から「グレートキャプテン」と呼ばれているのだ。


だから煉獄家は二代に渡り、航空業界に携わっている親子鷹でもある。


「杏寿郎はパイロットになり、順調に機長への道を歩みましたが…恋人にCAを選ぶと言う部分は槇寿郎さんと同じでしたね」

「母上、それはその……たまたまと言いますか…」


いつも余裕を感じさせる杏寿郎さんだけど、お母さんの前では一人の息子になる。
これは私だけしか知らない特権でもある。

何故なら ———




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